【お尻の筋肉と腰痛の関係性、自分で出来るストレッチ3選】

腰痛

○はじめに

「腰が痛くなる前にいつもお尻が重だるくなるんですが、関係があるんですか?」

先日来院された患者から、こんなご相談をうけました。

その患者さんは定期的に腰が痛くなってしまうとの事ですが、その前にお尻に痛みや重だるさがでる事が多いとの事でした。

実は、お尻の筋肉と腰痛には密接な関係があります。

今回のブログでは、腰痛とお尻の筋肉の関係性と、簡単に出来るセルフケアについてご紹介させて頂きます。

腰やお尻の症状にお悩みの方は、ぜひお読みくださいね。

〇腰痛とおしりの筋肉の関係性

お尻と腰痛には深い関係性があります。

お尻の筋肉の多くは、骨盤と大腿骨を繋ぐ役割をしています。

そして、骨盤の安定性や股関節の動きのサポートに関与します。

つまり、お尻の筋肉が疲労したり弱くなったりすると、骨盤の不安定になったり、股関節の動きの悪さが起こってきてしまいます。

・下半身が不安定になるとどうなる?

骨盤は、上半身と下半身を繋ぐ要の役割をしています。

おしりの筋肉の働きが弱くなってしまうと、骨盤の安定性が低下します。

簡単に言うと土台がグラついてしまうのです。

すると、骨盤のすぐ上にある腰の筋肉や関節に過度な負担がかかり、腰痛を引き起こしやすくなるのです。

また、お尻の筋肉は全体的な姿勢の保持にも大きな働きをしています。

・なぜお尻の筋肉が固くなってしまう?

お尻の筋肉は、日常生活の色々な場面で働いています。

立っている時、歩いている時、立ち上がる時など、基本的に動いている時には必ず活動しています。

お尻に手を当てながら歩いてみると、いかに普段お尻の筋肉が頑張ってくれているかを感じる事が出来ると思います。

つまり、長時間歩いたり、立ちっぱなしでいることでお尻の筋肉は疲労し、固くなってしまいます。

また、長時間のデスクワークもお尻の筋肉に負担をかけます。

長い時間座って作業をしていると、お尻には体重がかかり続けます。

すると、お尻の筋肉の血流が段々と悪くなり、固くなってしまうのです。

また、長時間のデスクワークでは無意識に足を組んでしまう方が結構います。

足を組んでしまうと股関節を長時間捻っていることになり、そのときにお尻の筋肉が長時間引き伸ばされ続けます。

さらに、片方のお尻にばかり体重がかかってしまうため、悪い事づくめです。

足を組みたくなってしまう時もあるかと思いますが、ぐっと我慢することが腰痛の改善にも繋がります。

◯自分で出来るセルフケアについて

・仰向けでのお尻のストレッチ

①仰向けに寝て、右膝を立てる

②足を組むように、左の外くるぶしを右の太ももの膝近くの部分に乗せる

③そのまま右足を抱え、ゆっくりと身体に引き寄せる

④お尻の筋肉が伸びるのを感じながら、15秒間キープする。

⑤反対側も同様に行う

・座った状態のお尻のストレッチ

①椅子に座り、右足の外くるぶしが左足の太ももに乗るように足を組みます。
その状態をキープしながら、ゆっくりと体を前に倒していきます。
お尻の筋肉にストレッチを感じるので、そのままゆっくりと30秒〜1分かけてストレッチをします。

②次に、左足の外くるぶしが右足の太ももに乗るように足を組みます。
先ほどと同じように、その状態をキープしながらゆっくりと体を前に倒していきます。
おしりの筋肉は大きいので、じっくり伸ばしてあげる事が大切です。

体を倒ししっかりとお尻が伸びていることを感じたら、ゆっくりと深呼吸を繰り返してあげることにより、じんわりとお尻の筋肉が伸びていきます。

反動を使ったり勢いよく行うと筋肉を傷める可能性があるので、無理をせずに行うようにしてください。

・入浴

入浴も非常に有効です。

特にお尻をはじめとした下半身は重力の関係で血液の流れが悪くなりやすく、入浴の温熱効果により血流の改善が期待できます。

また、水圧による作用で下半身の血液やリンパが心臓に戻ることが促進されるため、むくみの改善にも繋がります。

結果的に腰痛緩和だけでなく全身に良い作用を及ぼすので、面倒に感じても週に2〜3回は入浴をする習慣をつけましょう。

・長時間のデスクワークでは30分〜1時間おきに歩く

長時間のデスクワークをしていると、つい集中して何時間も動かないでいる方も多いと思います。

そんな時は、スマホでアラームをセットして定期的に歩いてあげる事により、身体がリセットされます。

目安としては30分〜1時間に一度立ち上がり、オフィスを一周ぐるっと歩き回るだけでも効果的です。

歩き回るのが難しい場合は、その場で立ち上がって足踏みをするだけでも有効です。

・足を組まない

足を組む事により体が歪み、姿勢も悪くなります。

股関節も捻れた状態が続いてしまうことと、お尻にかかる体重も不均等になってしまいます。

体にとって百害あって一理なしですので、足を組みたい気持ちをグッと堪えて、両方の足裏がしっかりと地面につく姿勢を心がけましょう。

◯まとめ

今回のブログでは、腰痛とお尻の筋肉の関係性について書かせていただきました。

お尻の筋肉は人体の中でも非常に力強く、大きな筋肉です。

それゆえに、お尻の筋肉の問題は体全体に大きな影響を及ぼします。

デスクワークの多い現代では、知らず知らずのうちに負担をかけてしまう部分でもあるので、ぜひ今回のセルフケアや気を付けるポイントを実践して頂けましたら幸いです。

しかし、対処法を継続してもなかなか痛みの改善が見られない場合には別の原因が潜んでいることも少なくありません。

そんな時は我慢しすぎずに、専門の医療機関を受診することが早期改善に繋がることも多いです。

ご自身の体を大切にお過ごしくださいね。

柔道整復師・鍼灸師 苗村拓哉
〒158-0097
東京都世田谷区用賀3-13-5 シティコアタナアミ102
TEL:03-6641-7116 Mail:youga@naemura-acp.com

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