はじめに
5月も折り返しとなり、少しずつ梅雨が近づいてきました。
本格的な梅雨入りの前にも関わらず、ここの所不安定な天候の日も多いですよね。
夏日と思ったら急に肌寒くなり、朝は快晴なのに午後から急に雨が降る様な日もあります。
治療院で働いていると、凄い確率で翌日の天気をあてる患者さんに結構お会いします。
そういう患者さんは皆「古傷が痛むから明日は雨だね」と仰います。
そして実際に翌日は雨が降ります。不思議ですよね。
こうした経験から身体と天候について色々と調べる機会がありました。
今回のブログでは、その関係性について書いていきたいと思います。
なぜ雨の日は身体が辛い?
雨の日に頭痛が出たり、古傷が痛む方は多いです。
痛みまで行かなくても、身体が重だるくなったり、気分が落ち込む方は非常に多いです。
そのような身体の現象を「天気痛」といいます。
天気痛が起こる原因には、「気圧」とその「センサー」が関係しています。
雨が降る前には気圧が低下します。その気圧のセンサーが耳の奥にある「内耳」です。
この画像をご覧ください。
実は耳は「外耳」、「中耳」、「内耳」の3つの構造となっています。
この中の「内耳」が気圧のセンサーだと考えられています。
気圧が急激に低下または上昇すると、その変化をセンサーである内耳が感知します。
そのセンサーが過剰反応する事により自律神経である交感神経(身体を緊張や興奮させる神経)、副交感神経(身体をリラックスさせる神経)のバランスが乱れてしまいます。
交感神経が活発になりすぎると、痛みを感じる神経を刺激して頭痛や古傷の痛みを引き起こします。
対して副交感神経が活発になりすぎると倦怠感や気分の落ち込みを感じます。
この自律神経のバランスの乱れこそが、天気痛の原因であると最近の研究では考えられています。
天候に左右されない身体になるためには?
天気痛は自律神経である交感神経、副交感神経のバランスが深く関係しています。
その為、自律神経のバランスを整える事が天気痛を抑えるためには重要です。
自律神経は人間の生活とは切っても切れないものです。
現代社会はストレス社会です。
ストレスにさらされると交感神経が活発になり、リラックスする事が難しくなります。
経験上、腰痛や肩こりを訴える方には圧倒的に交感神経が優位になってしまっている方が多いと考えています。
交感神経が優位になるという事は、車で言うとずっとアクセルを踏み続けるようなものです。
ガソリンが無くなってもアクセルを踏み続けた車は故障します。
同じ事が身体の中でも起きているとイメージすると分かりやすいと思います。
人間には自己治癒力が備わっています。
怪我をしても傷がふさがるのはその為です。
自己治癒力を最大に発揮できる身体づくりこそが大切です。
そのためには身体の歪みを整えて、全身にバランス良く血液が流れる状態を作れると理想的です。
自分で出来るセルフケア
まず自分で出来る事は、生活習慣を整える事です。
特に睡眠は自律神経を整えるうえで非常に重要になります。体内時計のリズムは約24時間で刻まれていて、これが乱れると夜眠れなくなったり、朝起きられなくなったりしてしまいます。
乱れた体内時計は、朝日を浴びることでリセットされます。
朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びる習慣をぜひ作ってみてください。
寝る前にスマホを見ないようにする事も睡眠の質の向上に有効です。
スマホを見ると沢山の情報が入ってきます。
すると脳が興奮して寝つきが悪くなってしまいます。
近くにあるとどうしても手に取ってしまいがちなので、寝る場所から離れたところにスマホを置くことをオススメします。
湯船に浸かってリラックスすることも、自律神経を整えるのに役立ちます。
熱すぎないぬるめの湯船にゆっくりとつかると副交感神経が優位になりリラックスできます。
身体を温める事により筋肉も緩むので、腰痛や肩こり対策としても週に1~2回程度でも入浴できると良いと思います。
まとめ
雨の日は気分も落ち込み、肉体的にも精神的に辛いです。
しかし雨の日にも学校や仕事はあり、休むことは現実的には難しいです。
治療で身体の歪みを整え、ご自身でも生活習慣を見直して雨の日でも快適に過ごせる身体作りをしていく事が出来れば、雨の日の憂鬱も減ると思います。
お身体の事でお悩みでしたら、いつでもご相談くださいね(^^♪
監修 柔道整復師 鍼灸師 苗村拓哉
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