【寝ている時につらい腰痛・・・。その原因と対処法】

腰痛

はじめに

GWの大型連休も終わり、気温の高い日が増えてきました。
先日は28℃とまるで夏の様な日差しの日もありました。
実際その日に半袖で出歩いていたらキッチリ腕を日焼けしてしまいました・・・。(笑)
かと思うと、一転寒い日もまだまだあります。
気温の乱高下は身体にとって非常に大きな負担となってしまいますよね。

さて、季節の変わり目で気候が不安定になってくると、寝違えやギックリ腰の患者さんが目に見えて増えてきます。
これは気候の変化に対応しようと身体の方が疲労してしまい、普段なら耐えられる負担に耐えられなくなるためだと考えています。

腰痛のある患者さんから良く聞くのが、夜痛みで寝るのが大変という事です。
今回のブログでは腰痛と寝方の関係性を書かせて頂きます。

なぜ寝ているときに腰が痛くなる?

寝ている時に腰が痛くなってしまう原因になりやすいのが、この2つです。
・寝具(マットレスの素材)
・寝る時の姿勢

寝具については後述するので、ここでは寝る姿勢と腰痛の関係を解説します。

寝る姿勢は人によって結構違いがあります。
人それぞれお気に入りの姿勢があると思います。
統計上では多い順番に横向き>仰向け>うつ伏せの順となるそうです。

この時、腰痛に繋がりやすいのは仰向けとうつ伏せです。
横向きは五十肩の方などは対策をしないと辛い姿勢ですが、腰痛の方には最も負担の少ない姿勢だと思います。
うつ伏せは非常に割合が少ない(全体の3%)ので、問題となるのは仰向けです。

仰向けで寝る方に多いのは、布団に入ったときはそうでもないのに時間がたつにつれて段々と腰が痛くなってくるという状態です。
これは脚の筋肉と股関節、膝の角度が関係しています。

下の写真をご覧ください。もも裏の筋肉、ハムストリングスです。
内側にある【半腱様筋、半膜様筋】と外側にある【大腿二頭筋】により構成され
人体の中でもかなり大きい筋肉に分類され、筋力も強いです。
お尻にある骨、【坐骨】から膝下の骨【脛骨と腓骨】を繋いでいます。


【股関節の伸展】と【膝関節の屈曲】の作用があります。

腰痛とも深く関係する筋肉で、腰痛を訴える患者さんはこの筋肉が硬くなってしまっている方も多いです。
硬くなっている筋肉は基本的には縮んでいるため、仰向けに寝ていると股関節を伸ばし、膝を曲げる力が常に加わり続けるような状態になります。
これはそのまま腰を後ろに反らせるような力になるため、腰を反らすと痛みが強まるタイプの腰痛の患者さんにとっては大きな負担となります。

また、仰向けに寝ると重力が腰にかかってしまうため、痛みが増してしまいます。

腰が痛くなりにくい寝方とは?

仰向けに寝ると腰が痛む理由は、股関節や膝の位置により腰に負担がかかってしまうからです。
そのため、その負担を少なくすれば腰痛も軽減します。
簡単に言うと、股関節と膝が伸びきっていない状態を作ることが大切です。

大まかに2つ方法がります。
①横向きに寝る

これは股関節と膝を両方曲げる事が出来、脚の筋肉による腰への負担を大きく軽減する事が出来ます。
腰にかかる重力も軽減することが出来て一石二鳥です。
基本的にはこの体勢を取ることが道具を準備したりする必要も無く、お手軽かと思います。
ですが、中には長年の習慣や肩の痛みで横向きに寝る事が難しい方もいらっしゃると思います。
そのような方にはこの方法がオススメです。

②仰向けで膝の下にクッションや枕を入れる

枕やクッションを膝下に入れる事により、自然に股関節と膝が曲がった状態を作ることが出来ます。
これにより、腰にかかる負担を大幅に軽減することが出来ます。
特別な材料は必要ありませんし、枕やクッションが無ければバスタオルを何枚かまとめて丸めるだけでもOKです。
膝下に入れる専用に販売されている商品もあるので、そちらを活用しても良いと思います。

腰痛と寝具について

姿勢とともに腰痛に関係する、寝具についてです。
ちゃんとした寝具で寝る事は、腰痛予防だけでなく良質な睡眠を取るために非常に重要だと思います。
このブログを読んでいる方の中にも、酔っ払って床で寝てしまったり、疲れてソファで寝落ちしてしまった経験がある方も多いのでは無いでしょうか?
そんな時、翌朝身体が絶好調だった経験はおそらく無いと思います。

今は色々な会社が寝具を販売していて、硬さや形状も様々な寝具があります。
寝具は個人の好みも多分に関わるのでコレ!というものは挙げにくいのですが、個人的な意見では腰痛の方には柔らかいより硬めのマットレスをオススメします。

柔らかいより硬い方が良いのには理由があります。
慢性的に腰痛があったり、ぎっくり腰になってしまった方は殆どの場合身体に歪みがあります。
柔らかいマットレスは、体重により沈み込んでしまい、身体の歪みを助長してしまいます。
そのため、腰痛を悪化させてしまうことが多いです。
これはマットレスに限らずソファなどでも同様だと考えています。

ただし、上記はあくまでも私の経験に基づいた考え方です。
冒頭で書いた通り寝具は個人の好みが分かれるものですので、ご自身の身体に合った物をお選びいただけたら良いと思います。
どうするか迷った時には参考にして頂けましたら幸いです。

まとめ

今回は腰痛と寝る姿勢、寝具について書かせて頂きました。
睡眠は人間の身体にとってとても大切なものです。
痛みによって睡眠の質が低下すれば、腰痛以外の様々な身体の不調が表れてしまう可能性も高まります。

良質な睡眠には生活習慣や運動、食事など様々な要素が関与します。
また、歪みを整えて身体の状態を整える事も効果的です。
腰痛や肩こりなどでお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。

監修 柔道整復師 鍼灸師 苗村拓哉

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