⚪︎はじめに
冬から春、夏から冬など、季節の変わり目には腰を傷める方が増加します。
傷める原因も様々で、少し屈んだ時やくしゃみをしたときなど多岐に渡ります。
その中でも多いのは、重いものを持ち上げようとした際にグキッと・・・というケースです。
今回のブログでは、そのような負担で腰を痛めてしまう原因と、少しでも負担を少なく重いものを持ち上げるための方法などについて書かせて頂きました。
お仕事などでどうしてもそのような場面も避けられない方も多いと思います。
今回のブログが少しでもお役に立てましたら幸いです。
⚪︎重いものを持ち上げるときに腰痛が起きる原因
実は、重いものを持ち上げなくても腰を曲げただけで腰に痛みが出てしまう方も多いです。
それは、屈むという動きが腰にとって大きな負担となるからです。
前屈みになる時と、その状態から重いものを持ち上げるときでは負担のかかり方も違います。
どちらも怪我をしやすいタイミングなので、注意が必要です。
・椎間板の負担による痛み
前屈みの時に負担がかかりやすいのは、腰を支える骨である腰椎の間にある椎間板です。
椎間板はゼリー状をしていて、クッション材としての働きをしています。
普段は腰を守ってくれている存在ですが、前屈みの時に圧力がかかりやすく、痛みが出やすいです。
反復した負荷がかかり続けることにより、椎間板が後方などに飛び出す腰椎ヘルニアを引き起こすこともあります。
・足の筋肉の硬さによる腰の負担
足の筋肉により前屈みの柔軟性が低下し、腰に負担がかかる場合もあります。
特に足の裏面であるもも裏〜ふくらはぎの筋肉が硬くなることにより、前屈みの動きを制限するブレーキとなってしまいます。
すると、腰の筋肉と足の筋肉で綱引きをするような形となってしまい腰痛を引き起こします。
・腰の筋肉の負担による腰痛
屈む時にも負担がかかりますが、重いものを持ち上げる時に頑張るのが腰〜背中の筋肉です。
普段の生活でも腰を曲げたり捻ったりなど様々な動きで伸び縮みする筋肉ですが、重さがかかることにより痛みが出る可能性が高まります。
特に急激に重すぎるものを持ち上げ時に筋肉の繊維が傷つき、炎症を起こしてしまうようなものもあり、ぎっくり腰に分類されます。
⚪︎腰に負担の少ない重い物の持ち上げ方
原因の部分で触れましたが、ものを持ち上げるときに腰を傷めてしまうケースのほとんどは大きな腰の動きを伴うことが多いです。
そのため、負担を軽減する対処法として効果的なのは、腰を曲げない持ち上げ方です。
左のイラストを見ると、荷物の重さが全て腰にかかってきてしまっています。
これが一番危険な持ち上げ方です。
椎間板や筋肉など腰の色々な部分に大きなダメージを与えてしまいます。
右のイラストを見てみましょう。
腰の曲げ伸ばしではなく、足を使って荷物を持ち上げています。
このような持ち上げ方をすることによって、腰にかかる負担を大幅に減らす事ができ、怪我のリスクも減らす事ができます。
⚪︎座ったまま、寝たままできる簡単ストレッチ
・椅子で簡単!もも裏のストレッチ
もも裏のストレッチは腰痛の改善に非常に効果的です。
もも裏の筋肉が硬いことにより、腰にかかる負担が非常に大きくなります。
腰痛緩和のためにも積極的に行って頂きたいストレッチです。
①椅子に浅く腰掛けて、つま先を立てて左足をまっすぐ伸ばし、踵をつける
②右足は足裏がしっかりと床につくように置く
③ゆっくりと身体を前に倒していく
④もも裏の筋肉が伸びているのを感じながら、その状態を15秒キープする
⑤反対側も同様に行う
・寝たままできるお尻のストレッチ
お尻の筋肉の柔軟性も腰痛改善に欠かせません。
①仰向けに寝て、左膝を立てる
②足を組むように、右の外くるぶしを左の太ももの膝近くの部分に乗せる
③そのまま左足を胸に近づけるように身体に引き寄せる
④お尻の筋肉が伸びるのを感じながら、15秒間キープする。
⑤反対側も同様に行う
⚪︎まとめ
最後までお読み頂きありがとうございました。
今回のブログでは、重いものを持った際に起こりやすい腰痛について書かせて頂きました。
荷物を持ち上げたり、掃除で家具を動かしたりなど重いものを持ち上げる機会は意外と多いのではないかと思います。
その時に今回のブログの事を少しでも思い出して頂き、負担の少ない持ち上げ方をして頂けましたら幸いです。
しかし、もしも腰に痛めてしまった時には我慢をせずに専門の医療機関を受診することが大切です。
まずはご相談だけでも、お気軽にご連絡ください。
柔道整復師・鍼灸師 苗村拓哉
〒158-0097
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