【腰痛は1つじゃない?痛みの場所や出方からみる、腰痛の種類について】

腰痛

〇はじめに

「朝起きてベッドから降りる時に腰が痛くて苦労する」

「落としたものを拾おうと前かがみになった時に特に痛みが出る」

「棚の物を取ろうと腰をそらした時が1番痛い」

「長時間座っていると痛みがある」

日常生活の様々な場面で痛みに悩まされ、仕事や家事に集中できないのは、本当にお辛いですよね。

私も以前、前かがみになった際に急に腰に痛みが走り、それからしばらく仕事も生活も大変でした。

実際に腰痛で来院される方はとても多いです。

腰痛で受診された患者さんに、痛みが出るタイミングや動作をお伺いすると、痛みの場所も出る動作もバラバラです。

これは、1口に腰痛と言っても様々な病態があり、痛みの原因に違いがあるからです。

今回のブログでは、腰痛の種類と、その痛みの原因について書かせていただきました

腰痛にお悩みで、でも何が原因か分からない…?

そんな方のお役に立てましたら幸いです。

〇腰痛の種類

腰痛は原因が明確である特異的腰痛と、痛みの原因がはっきりしない非特異的腰痛に分けられます。

今回は、特異的腰痛の中でも大きく4つに分類される病態について書かせて頂きます。

・椎間板性腰痛

腰には5つの大きな骨があり、これを腰椎と言います。

腰痛と腰椎の間には椎間板と呼ばれるクッションが存在し、身体を動かす時の負担を軽減しています。

このクッションが破れて飛び出し、神経を圧迫したものを腰椎椎間板ヘルニアヘルニアと言います。

しかし、椎間板自体にも神経は走っているため、破れるまでは行かなくとも負担がかかり続けることにより、痛みを引き起こす事があります。

前かがみをした時に椎間板に負担がかかるため、前屈時痛が出やすい事が特徴です。

・椎間関節性腰痛

腰椎と腰椎は関節で繋がっています。

これを椎間関節と呼びます。

急激に腰を捻ったりした際に、この椎間関節を傷めてしまうことにより椎間関節生の腰痛に繋がります。

腰を反らしたり、斜め後方に捻る動きで負担がかかるため、そのような動きで痛みが強まる事が特徴です。

・仙腸関節性腰痛

片方の骨盤は腸骨、坐骨、恥骨の3つの骨で構成されます。

そして、その左右の骨盤の間にある骨を仙骨といいます。

仙腸関節は、読んで字のごとく、仙骨と腸骨の関節部分の事です。

長時間の立ち作業や座り作業、反復的なジャンプ動作や尻もちを着くなどの外的な負担や、妊娠・出産に伴う関節の緩みなどが原因とされる事もあります。

仙腸関節性腰痛では、腰だけでなく、お尻や足に痛みが出る場合もあります。

これは、仙腸関節の炎症が周囲の神経を刺激する為に起こります。

・筋筋膜性腰痛

上に挙げた3つの腰痛と異なり、筋肉が痛みの原因とされるのが筋筋膜性腰痛です。

このタイプの腰痛は比較的広い範囲で痛みが出る事が多いのが特徴です。

また、筋肉に原因があるため、レントゲン上は異常が見られません。

良くない姿勢が続いたり、日常生活の反復動作により筋肉に負担が反復的にかかることにより、筋肉やその周囲の筋膜の柔軟性の低下や血行不良を引き起こし、痛みを出します。

血行不良や筋肉の柔軟性の低下に対しては、ゆっくりとお風呂に浸かって温めることにより、痛みが軽減する方が多いです。

硬くなった筋肉が引き伸ばされると痛みが出るため、前屈みで痛むことが多いです。

⚪︎まとめ

今回のブログでは腰痛の種類と原因について書かせて頂きました。

ですが、痛みの出方や場所などはあくまでも一般的なものであり、すべての腰痛が今回の内容に当てはまるわけではありません。

ご自身の腰痛の原因がわからなかったり、長期間改善されないときは専門の医療機関に受診することが解決につながることもあります。

無理に我慢をしすぎず、自分の身体を大切にしてあげてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました。

柔道整復師・鍼灸師 苗村拓哉

タイトルとURLをコピーしました