【腰痛と内蔵の関係性、注意をすべき腰痛とは?】

腰痛

〇はじめに

「長年腰痛に悩んでいるんですが、内蔵に原因がある事はありますか?」

「もしかして癌の可能性があったりしますか?」

当院に来られた患者さんから頂いた、実際のお声です。

その患者さんは長年腰痛に悩まされて、色々な治療院や病院を転々とされている方でした。

レントゲンを撮っても骨に問題は無く、しかしなかなか改善しない腰痛に不安を感じておられました。

身体が弱っている時は、色々な不安が頭に浮かんでしまい、お辛いですよね。

結果的にこの患者さんの腰痛は筋肉の硬さから来ているもので、治療により痛みは改善しました。

しかし、内蔵が原因となる腰痛があるのも事実です。

今回のブログでは、腰痛と内蔵の関係性や、注意が必要な腰痛について書かせて頂きました。

〇どのような腰痛に注意が必要?

「何をしてても常に痛みがある」

「急激な痛みが出て、どんどんと痛みが強まっている」

「寝てても起きてても痛みが全く変わらない」

「熱が出たり、腹痛や吐き気を伴う」

このような腰痛には、注意が必要です。

筋肉や関節が痛みの原因となる腰痛であれば、横になりそこにかかる負担を減らすことにより、痛みが軽減する事が多いです。

短時間に痛みがどんどんと強まると言うことも、ぎっくり腰の急性期などを除き、基本的にはあまり見られることはありません。

この様な痛みの出方をしている腰痛の場合、背景に内臓の問題が隠れている場合があるため、慎重な対応が必要です。

〇腰痛と関係する内蔵の問題とは?

・消化器系の病気

胃・十二指腸潰瘍や、胆石や胆嚢炎などの胆嚢疾患、膵炎などで腰痛が起こります。腰痛の他に、腹痛や吐き気、血便や嘔吐などが見られることもあります。

・泌尿器系の病気

尿路結石、腎結石、腎盂腎炎、前立腺がんなどがあります。排尿障害や血尿の症状が伴って出現する事が多いです。

・婦人科系の病気

子宮内膜症や子宮がんなどでも腰痛が発生します。

・循環器系の病気

心筋梗塞を起こした際に、背中や腰に激痛が出る事があります。また、腹部大動脈解離では、突発的な腰痛が出現する事があります。

〇実際の患者さんであった事例

以前働いていた職場で、ぎっくり腰になったと言って初診で来られた患者さんがいました。

早速お身体を診させて頂くと、痛みの場所は確かに腰でしたが、お腹が異常なほどパンパンに張っていて、腹痛も訴えておりました。

これはおかしいと思い、提携している病院に患者さんをお送りした所、腸が炎症を起こして危険な状態だったとの事で、即入院となった事例がありました。

もしこの時お腹の異変に気づかなかったらと思うと、今でもゾッとします。

〇まとめ

今回のブログでは、腰痛と内蔵の関係性について書かせて頂きました。

実際に来院される患者さんの中では、筋肉や関節などが痛みの原因となっているケースが圧倒的に多いです。

しかし、ずっと治療を受けているのに改善が乏しい腰痛や、今回のブログのような痛みの出方をする腰痛の場合は、内臓疾患が隠れている可能性も否めません。

そのような時は、1度専門の医療機関を受診してみる事もとても大切です。

今回のブログが、腰痛でお悩みの方のお役に立てましたら幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

柔道整復師・鍼灸師 苗村拓哉

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