〇はじめに
「毎日パソコンと何時間もにらめっこで目が疲れる」
「スマホのスクリーンタイムが10時間を超えてる」
「最近目が乾燥して目薬ばかり差している」
現代社会において、パソコンやスマートフォンに触れない日はなかなか無いと思います。
通勤電車ではほとんどの人がスマートフォンを操作していますし、出社したら何時間もパソコンと向き合う生活を送っている方も多いと思います。
今回のブログでは、眼肩こりと眼精疲労の関係性と、自分で出来る対処法について書かせて頂きました。
今回のブログが肩こりや眼精疲労でお悩みの方のお役に立てましたら幸いです。
〇肩こりと眼精疲労の関係性
なぜ目の疲れがひどくなると肩こりを強く感じるようになるのでしょうか?
それには様々な原因があります。
・自律神経の疲れ
自律神経という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
自律神経は交感神経と副交感神経の総称で、その名の通り身体の色々な部分を自動的にコントロールしている神経です。
交感神経は車で言うとアクセルの部分の働きをします。
昼間活動している時や、精神的に興奮している時に優位になる神経です。
呼吸の回数を増やしたり、心拍数を高めて身体を動きやすくします。
それに対して副交感神経は、ブレーキに相当します。
呼吸や心拍数を下げてリラックスしやすい状態にカラダを導きます。
お風呂にゆっくり浸かっているときや、のんびりと音楽を聴いている時などに優位になるとイメージして頂くと分かりやすいと思います。
普段はなかなか自覚する事は出来ませんが、実は目ではこのふたつの神経が活発に働いています。
例えば遠くを見る時には交感神経が優位に働き、目や筋肉を緊張させます。
逆に近くを見る時には副交感神経がメインで働きます。
この様に目は自律神経が細かく調整を行っているため、長時間パソコンやスマートフォンを見ていると自律神経が疲労してしまい、首こりや肩こりに繋がってきます。
〇目の周りの筋肉の疲労
自律神経の働きとも関係しますが、目の周りには目を動かしたりまぶたを開いたり閉じたりする細かな筋肉が密集しています。
目は人間の身体の中でもかなり繊細な部位であり、細かな動きを行います。
近くを見る、遠くを見るなどもそうですが、周りをキョロキョロ見回すような動きをする時にも目の周りの筋肉が活発に活動しています。
また、目に入ってくる光の量も瞳孔を開いたり閉じたりして調整をしています。
この様に目の周りの筋肉は四六時中働き詰めであるため、目に大きな負担をかけるパソコン作業などでは疲労が大きくなります。
目の周囲の筋肉は首や肩とも連動して動くため、首こりや肩こりとの関係性も深くなります。
〇姿勢の乱れ
長時間パソコンやスマートフォンを見ていると、良い姿勢を維持するのは至難の業です。
どうしても画面に意識が向き、だんだんと背中が丸くなってきてしまう方が多いです。
背中が丸くなってしまうと頭が身体の前に出てしまい、体重の1割と言われる頭の重さを肩や首の筋肉だけで支えなければいけなくなります。
そうする事により肩や首の筋肉に角の負担がかかり、首や肩のこりに繋がってきます。
〇自分で出来る対処法とは?
・適度な休憩
パソコンやスマートフォンを操作していると、き気づいたら何時間も経っていたという事も珍しくありません。
特に細かい数字などを負っているとそのような状態になりやすく、身体の悲鳴にもなかなか気付くことが出来なくなります。
スマートフォンのアラーム機能などを使い、30分に1回や1時間に1回など時間を区切って作業を中断し、10分程度休憩して身体を休めることが大切です。
・姿勢の改善
大胸筋ストレッチ
①左足を前に出し、右手を壁につける
②胸と肩の位置が離れていくように、ゆっくりと体重を前にかけていく
③胸が伸びているのを感じながら、10秒ほどキープする
④ゆっくりと体の位置を戻し、同様に反対側も行う
背中を丸めてしまうと効果が落ちてしまうので、しっかり顔は前を向き、上体を起こしながら行って下さい。
グイグイと行ったりはせずに、筋肉が伸びるのを感じながらじんわりと行ってあげてくださいね。
・眼精疲労に効果的なツボへの刺激
目の周りには沢山のツボがあり、眼精疲労の緩和に効果的です。
上のイラストにあるツボをまずは軽く押してみて、痛みのある場所やズーンと響く場所を親指、もしくは人差し指で軽く押してあげてください。
3〜5秒ほど、心地よく感じる程度の強さで行うのが目安になります。
押したまま縁を描くようにしてあげるのも効果的です。
〇まとめ
今回は眼精疲労と肩こりの関係性と、自分で出来る対処法について書かせて頂きました。
現代社会において、パソコンやスマートフォンを使わない生活はなかなか難しいと思います。
ぜひ今回の対処法を実践して頂き、辛さが少しでも軽くなりましたら幸いです。
しかし、対処法を続けても改善が乏しい場合には他の原因が隠れている可能性もあります。
そのような時には無理に我慢を続けず、専門の医療機関を受診することも大切です。
最後までお読み頂きありがとうございました。
柔道整復師・鍼灸師 苗村拓哉
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