⚪︎はじめに
「朝起きたら首が全く動かない」
「振り向こうとするとピキッと痛む」
「上も下も向けない」
朝目が覚めたらこんな状態になってしまっていた経験がある方もおられるのではないでしょうか?
私も学生時代に一度だけ経験があります。
朝起きたら首が固まってしまい、少しでも振り返ろうとすると痛烈な痛みにより動かすこともままなりませんでした。
その日は日曜日で部活の練習のある日でしたが、お休みをしたのはいうまでもありません。
今回のブログでは、そのような寝違えがなぜ起こるのかと、万が一なってしまった時の応急処置として、手のツボを使ったセルフケアの方法についてブログを書かせて頂きました。
⚪︎寝違えの原因
なぜ、寝違えは起こるのでしょうか?
腰痛と同じように、全ての原因が究明されているわけではありませんが、考えられる原因はいろいろとあります。
・就寝中に首に負担がかかる状態が長時間続く
枕の高さや寝相により、首が無理な方向に捻られた状態が長い時間続くと寝違えにつながる事があります。
無理に捻られたことにより、首の筋肉が長時間引き延ばされたり、逆に縮むことになるため血行が悪くなり、筋肉の柔軟性が低下します。
そして朝起きて動き出そうとしても固まった筋肉が上手く伸び縮みできず、強い痛みや動きの制限を起こします。
・冷えによる血行不良
就寝中の体の冷えも、寝違えの原因となります。
特に夏場は汗をかきやすく、その後に気過熱で体が冷えてしまうケースがよくあります。
体が冷えることにより首や肩回りの筋肉の柔軟性が低下し、固まります。
朝起きた時には縮こまってしまった筋肉が上手く伸び縮みできず、強い痛みを引き起こします。
・無理な寝相によるもの
ご家族と狭いベッドで川の字で寝ている方や、ペットと寝ている方は注意が必要です。
十分なスペースで寝る場合と比較し、無理な態勢で寝ることを強いられるケースが多く、体の様々な部分に負担がかかります。
首や肩はもちろんですが、腰痛で来院される方にも同じお悩みをご相談いただく事が多いです。
そのため、環境を変えるのがベストです。
⚪︎寝違えに効果的なツボ
・落枕(らくちん)
寝違えの治療の代表的なツボです。
ツボの名前が表す通り、寝違えの特効穴と言われています。
手の甲側で、人差し指と中指の骨の交わるところに取ります。
2本の骨の間を手首の辺りから指で撫であげていき、止まるところを5〜10秒間軽い力で押してください。
押した状態から円を描くように揉むことも有効です。
・曲池(きょくち)
肘を曲げた際に出来るシワの外端に取るツボです。
このツボも首や肩の治療に良く用いられます。
東洋医学的には清熱(熱を冷まし、炎症を和らげること)作用を持ち、炎症に対しても効果があります。
急に首が動かなくなってしまったなどの急性の寝違えにも効果的です。
肘を曲げた時に出来るシワから肘の尖った方に指を滑らせていき、指が止まったところが目安です。
軽めの力で5〜10秒ほど押します。
・手三里(てさんり)
寝違えをはじめとした、首や肩の症状に対して万能なツボです。
先ほどの曲池から手首に指2本分下がったところにあります。
曲池から手首方向に指を滑らせていき、凹んだ部分を感じる事ができればそこに取ります。
曲池と同様に5〜10秒ほど軽めの力で押圧します。
押圧した状態で円を描くように揉み込むことも有効ですが、くれぐれも軽めの力で行うようにしてくださいね。
⚪︎まとめ
今回のブログでは、寝違えと自分でできるセルフケアについて書かせて頂きました。
寝違えは予期せず時に急にやってくることもあり、なってしまうと本当に生活がお辛い症状です。
予防をすることがベストですが、万が一なってしまった時には今回の対処法を実践して頂けましたら幸いです。
もちろんそれで痛みが落ち着けば最良ですが、痛みの改善が乏しい時には専門機関での治療を行う方が早く回復する可能性が高まります。
そのような時は無理に我慢をせずにお気軽にご相談くださいませ。
柔道整復師・鍼灸師 苗村拓哉
【当院は完全予約制です】
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